むちゃ食い障害: 摂食障害: メルクマニュアル18版 日本語版
むちゃ食い障害の特徴は,自己誘発性嘔吐や下剤乱用などの不適切な代償行動を伴わないむちゃ食いである。診断は臨床的に行われる。最も効果的な治療は標準的な行動的減量プログラムであるという証拠が次第に増加している。
むちゃ食い障害は一般人口の2〜4%に生じ,その割合は体重が増えるにつれて大きくなり,減量プログラムを受けている肥満者では30%に達する。
減量の医師サラソタ
神経性大食症と異なり,むちゃ食い障害は肥満者に生じることが最も多く,過剰なカロリー摂取の一因となっている。むちゃ食い障害の人々は神経性無食欲症または神経性大食症の人々に比べて年齢が高く,男性が多い(ほぼ50%)という傾向がある。
一般に,むちゃ食い障害の人々は障害について悩んでおり,特に減量に努めている場合には悩みが大きい。むちゃ食いをする肥満者の約50%は抑うつ状態にあるのに対し,むちゃ食いをしない肥満者では,この値は5%未満である。
治療
減量の皮膚は締め付け後
ほとんどの人々は従来の減量プログラムの中で治療を受けるが,こうしたプログラムはむちゃ食いにはほとんど注意を払わない。患者は通常,自身のむちゃ食いよりも体重の方に強い関心があるため,こうした介入を受け入れる傾向にある。むちゃ食いがあっても,これらのプログラムにおける減量に制約が生じることはないようである。
聴覚の痛みの閾値
むちゃ食い障害が不安定な場合には,治療の評価は難しい。未治療の人々は改善の可能性があり,プラセボ反応率は非常に高い。認知行動療法はむちゃ食いのコントロールには効果があるが,体重にはほとんど影響がなく,その理由は代償的な(むちゃ食いではない)摂食があるためであろうと思われる。SSRIによる薬物療法はむちゃ食いと体重の両方をコントロールするが,投薬を中止するとしばしば再発する。逆説的ではあるが,むちゃ食い障害の最も効果的な治療法は,標準的な行動的減量プログラムであり,体重を減少させるだけでなくむちゃ食いもコントロールできる。
オーバーイーターズ・アノニマスやフードアディクト・アノニマスなど,アルコホーリクス・アノニマスの原理に従う自助グループは,むちゃ食い障害の人々の一部支援を行っている。
むちゃ食い障害があっても,重度の肥満患者に対する外科的アプローチの利用は可能である。
最終改訂月 2005年11月
0 コメント:
コメントを投稿