日本靴医学会:足・靴専門の医師がお答えします 靴Q&A:こんな症状が…
【足の裏に違和感があります】
私は、随分前から外反母趾で悩んでますが、2・3日前に素足で歩いたら足の裏に違和感を感じました。足の裏、人差し指?の付け根2~3cmほど下の骨が飛び出して来たような違和感を感じるのです。今はまだ「痛くて歩けない」と言う状態ではありませんが、歩けなくなるのではないかととても心配です。昨日から矯正パットを指の間に挟んでいますが、どうしたらよいでしょうか?
足には縦アーチ(土踏まず)と横アーチ(前から見て2、3趾が上がっている)があります。外反母趾が進むと、この横アーチが低下し、2、3趾のつけ根の関節の骨(中足骨骨頭)が直接、床や地面、靴底に当たるようになります。ひどくなると胼胝(たこ)が出来て硬くなり痛みます(中足骨骨頭部痛、有痛性胼胝)。2趾のつけ根の違和感は、このはじまりです。胼胝ができ硬くなるとひどくなるので、柔らかい内に入浴しながら軽石などで薄くして下さい。趾の間に挟む矯正パッドは無効です。中足部パッドと言って2、3趾のつけ根の出っ張りより少し中枢の足底につけるパッドと土踏まずを支えるアーチサポートが有効です。ただ、普通の靴に、むやみにパッドやアーチサポートを入れると、上下がきつすぎてかえって悪くなるので注 意して下さい。違和感を感じる程度でしたら、柔らかい、厚めの中敷きを、まず試してみましょう。
【足全体の調子が悪い】
最近特に、左足の親指が曲がってきて親指を動かすと、少し違和感を感じます。また、踵の上あたりが靴にあたって痛んだりするなど、左足全体の調子が悪いような気がします。それに、巻き爪にもなりやすいです。
(会社員 女性 26歳)
外反母趾とバンプ・パンプ(アキレス腱と靴の踵の縁がこすれて胼胝状に皮膚が厚くなり痛む)のはじまりでしょう。今なら、靴の注意で間に合うと思います。巻爪の事も考えると、靴の長さが足りないようです。踵の縁が当たるようなら買った店で広げてもらいましょう。【靴選び】も参考にして下さい。
【神経の圧迫】
左足の親指の付け根がいたい。靴を履いていなければ大丈夫であるが少しきつい靴だと歩くとき違和感がある。昨年サイズの合わないゴルフシューズで何度かプレイしたあと症状が出始めた。
(会社員 男性 44歳)
痛み/抽出/知恵の歯
中年の男性に多い母趾の痛みは、痛風や強直母趾(変形性の関節炎)ですが、いずれも靴を履かなくても痛みが強いので、あいません。きつい靴を履いてからなので、症状が第1第2趾間背側ならば甲高の人に多い深腓骨神経の、ゆびのつけ根の内側なら外反母趾の人に多い趾神経の圧迫による絞扼性神経症でしょう。一度なると、3ヶ月から1年ぐらい痛みに始まって痺れ、違和感が残ります。再度、きつい靴を履いて足の甲で神経を圧迫しないこと、踏み返しの時の靴の甲革の皺でゆびの神経を圧迫しないことです。靴の縫い目が甲の高いところに当たり、踏み返しで痛いのが最悪です。
【神経の圧迫_2】
今の症状は左足の親指側の側面(親指のつけねまで)に触れるとビリビリ痛く普段はしびれています。指で触っただけでも痛いです。社会人になってヒールを履くようになり(高いヒールでも、きつい靴でもない)痛みが増してきました。またボクシングを始め、左足が後ろの構えで左足の指先でふんばるので負担がかかっているのかと思います。ストレッチは十分にしているつもりなのですが最近は歩く時も左をかばうようになってきました。
(プログラマー 女性 23歳)
母趾の付け根の関節の内側の趾神経の圧迫による絞扼性神経症です。外反母趾気味と思いますが、その上を触れるとこりこりした索条の物を触れ、押すと痛み、場合によっては先に響きます。初期であれば圧迫しないようにして、塗り薬や湿布材で鎮痛消炎剤を使って下さい。大切なのは左足でゆびを踏み返して踏ん張っているとき、多分大きすぎるか小さすぎる靴がつけ根の横で皺になり圧迫しているのだと思います。厚い靴下をはいてみるなり、靴底が硬く甲に皺の寄りにくい靴に替えてみて下さい。靴を履いたまま踏み返しをしながらアキレス腱のストレッチをやると、靴のしわが当たって悪化します。慢性化してしまったら、整形外科で1、2度ステロイドの注射を試すのも良いかもしれません。最悪の場合には手術的に神経剥離� �することもあります。
【ハイヒールは履かないのに】
中学生の頃から外反母趾に悩んでいます。巻き爪、足指の間のタコ、内反小趾もあります。長時間立つ、歩く、ジョギング、ウォーキング、エアロビクスなどで足腰がすぐいたくなります。ハイヒールは履いたことはなく、パンプスも2.5cm以下です。スポーツシューズでも足は痛くなってしまいます。
(女性 32歳)
不安障害とは何か
中学生の頃からと言うことなら、若年性外反母趾で、外反母趾になりやすい素質があります。巻き爪、趾間の胼胝、内反小趾も原則的には外反母趾と同様、きつすぎる靴が主な原因です。ハイヒールははかないと言うことですから、小さい靴、幅の狭い靴、先細の靴、先端が真ん中の靴が原因でしょう。ただし、大きめのウォーキング・シューズでも痛くなるようでしたら、手術が必要な段階かもしれません。一度足の専門家に見てもらいましょう。
【ハイヒールは履かないのに_2】
外反母趾は先のとがったハイヒールなどを履き続けている人がなると、よく書かれていますが、私の母(54歳)は、もう30年以上ほとんどずっと長靴を履いている(豆腐屋なので・・・)にも関わらず、どうやら外反母趾のようなのです。親指の付け根の骨が、ゴロッという感じで出っ張っているのです。本人は「前は痛かったけど今は靴を履くとき痛く感じるくらい・・・」と言っています。
(食品製造業 女性 54歳)
一生涯、靴を履かない人々にも、現在の日本の外反母趾の患者さんの5分の1から10分の1程度割合で外反母趾の患者さんがいます。ちなみに、男性は女性の10分の1です。痛くて靴が履けなくて困ったり、第二、第三ゆびのつけ根の足底が痛まなければ、放置してかまいません。勿論、変形そのものが気になれば別ですが。ハイヒールを履かずに外反母趾になった人の娘さんがハイヒールを履けばまず間違いなく外反母趾になるので気をつけて下さい。
【ハイヒールを履くのをやめても】
社会人のときハイヒールで履きつづけて来たせいか、だんだん外反母趾で痛くなりました。今はゆったりとした靴を履いています。しかも、外反母趾だけでなく、ウオノメや一部イボもあり、爪きりで削っても又かさぶってしまうので、やっかいです。
(会社員 女性 26歳)
一定度以上の外反母趾変形はハイヒールを止めても進行します。第二、第三趾のつけ根の足底部に胼胝(たこ)が出来るようであれば、進行して横アーチが崩れてきているので、整形外科で中足骨パッド付きのアーチサポートを処方してもらいましょう。最近は市販の物もあるようですが、パッドの位置が狂っていると逆効果なので気をつけて下さい。母趾以外の指の先端、先から二番目の関節の足背側に魚の目が出来ていれば、靴が短すぎて槌趾になっていることが多いようです。
【踵が痛い】
両方の脇の下の下の痛み
かかとに痛みがあります。指で押すと痛いです。1年ぐらい前、ゴルフシューズを新しいのに変えてから、なにか違和感があり,ゴルフをするたび翌日のみ、かかとに痛みがでましたが、その後自然に消えていました。 しかし、この2ヶ月ゴルフをしなくても、歩くとき痛く、テープや消炎剤をぬっても変わりません。原因はシューズが足にあわなかったとしか考えられません。
(会社員 男性 57歳)
踵骨棘でしょう。朝起きたとき、長く座っていて歩き始めるときの数分が痛むのが特徴です。40肩、50肩と同じ年齢的変化ですが、踵の硬い靴で発症することが多いようです。レントゲン写真を撮ると踵の骨に三角形の出っ張り、棘が出ているので踵骨棘と言いますが、本態は指を曲げる筋肉の付着部の炎症です。棘が当たって痛いと説明しています。普通の歩行でも常時痛むようでしたら、市販のヒールカップ(シリコンラバーなどで作った踵のクッション)を2、3ヶ月使用して、だめなら整形外科を受診して下さい。多くの場合、3ヶ月から3年で自然治癒します。靴は踵が少し高めで踵の柔らかい靴がよいようです。
【踵が痛い_2】
多分、普段の衝撃が原因だと思いますが両足の踵が痛く、もう一年半位になります。病院でレントゲンをとってもらっても異常なしといわれ、どうして痛いのかわかりません。整体や針治療をしてもなかなか痛みがとれません。
(倉庫業 男性29歳)
踵の痛みは踵骨棘と言って、40歳以降の人に多く、朝起床時の数歩が最も痛く、日中や歩行時に継続するものは少ないようです。3ヶ月から3年で自然寛解する例が多いのですが、29歳でいつも痛いのであれば別かもしれません。踵の下を押して痛いのなら、靴の踵にヒールカップという緩衝材を入れ、踵の高めの靴にしてみましょう。薄い靴底で踵の硬い靴でコンクリートの上を歩き回っていては良くなりません。整体や針治療は関係ないでしょう。
【趾の付け根が痺れるように痛い】
右足の中指、薬指の付け根が痺れる様に痛みます。とくに朝、歩き始めた時が一番痛く、昼過ぎには和らいできます。足の甲が薄く、前すべりになりがちなので、なるべく紐靴を履くようにしていますが、なかなか良くなりません。外科医に診てもらったところ、「骨の形が原因なのでしょうがない」と言われました。
(事務職 女性 29歳)
モルトンの神経腫が考えられます。趾のつけ根の関節付近で神経を骨で踏みつぶしている状態です。足の裏から第3,第4趾のつけ根の関節の間を押すと痛い場所があり、場合によっては指先に痛みが走ります。幅が合っていて、アーチサポートがあり、踵が低く、靴底が硬く曲がりにくくて、ウォーキングシューズのような先を斜めにカットした靴にしましょう。それでだめなら、整形外科でメタタルザール・バー(中足骨棧)を靴底につけてもらいましょう。ほかに数回のステロイド注射をすることもあります。どうしても治らなければ手術することもあります。
【裸足では痛くて歩けない】
若い時、看護靴のきついものを使用。20才後半で外反、最近は歩くと痛い、痛い場所は足裏の指の付け根、全部の指の部分。裸足では痛くて歩けない。小道具を使用し指を開いたり簡単な指先体操トレーニングをしています。 指あたりの少ない履き易い靴を求めて使用している。趣味で登山、ハイキングは2ケ月に一回ぐらい(歩行時間4~6)、毎日の散歩、12000~20000歩を速歩でおこなって居ます。出来れば手術による体力、脚力の低下を避けたい。
(ヘルパー 女性 54歳)
横アーチの破綻した開張足と考えます。楽しみのための散歩であれば止めませんが、靴を十分選び、足底板を使用して下さい。足のために散歩しているならば逆効果ですから、半分程度に減らし速度もゆっくりにして、その分、水泳や水中での歩行で足の荷重を伴わない筋力強化を考えて下さい。
【裸足では痛くて歩けない_2】
一年半程前から左足親指の種子骨とその付近に痛みがあり(電流が走るような痛み)、素足では歩く事ができません。家の中でもウォーキングシューズを履いています。いろいろな病院や医療機関へ行きましたがそれぞれから違う診断をされました。ドイツのシューマイスターのところで靴とその中敷をつくるように指示されかえって歩けなくなり・・。自分なりにいろいろと調べたところモルトン病の可能性もあるのではないかと思ったりします。また歩けるようになりたい。
(声楽講師 女性 32歳)
モルトンの神経腫は原則、母趾には起きません。足の裏ならやはり母趾の種子骨障害がもっとも考えられます。骨折から炎症まで色々原因がありますので、まずは、レントゲンで診断してもらって下さい。同時に、靴底に中足棧(メタタルザール・バー)をつけて、種子骨部の荷重を減らしてもらいましょう。
【クラシックバレーをしていました】
外反母趾です。3歳のころからクラシックバレエを習い、6歳くらいからトゥシューズを履きはじめ、15歳くらいまで習っていたのが原因だと思います。
大人になってからも、パンプスなどはしめつけられて痛いので本当に必要なとき以外は、幅の広い底の平らな靴を選んで履いています。
これまで特に良くも悪くもなっていないと思っていたのですが、最近、ときどきですが靴を履いていないときでも親指の付け根に軽い痛みを感じることがあります。
(会社員 女性 28歳)
クラッシク・バレーが外反母趾の原因になる事は少なくないようですので、ひどくならない内に一度診てもらって下さい。
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